私がアイツに恋する時。
「あ!」
びっくりした……何よいきなり。
「前から渡そうと思ってたんだけどさ。
もしなんか用事あったりデートのお誘いがあったら……。ハイ。」
今嫌いって言ったばかりなのに元気な声。
こいつのメンタルどうなってるんだろ。
中林が見せてきたのは小さな紙。
そこには中林の連絡先が。
「いらない。」
声すら聞きたくないのに。
連絡なんてするわけないでしょ!
「いやー。絶対用事できるよ?」
ナイ。絶対ナイ。
「ほんとに必要ない。」
紙を受け取らずに走って階段を駆け下りた。
逃げこんだ先は保健室。
「先生。寝ててもいいですか?」
「はいはい。一番奥のベッドね。」
ベッドに登ってカーテンを閉めた。
誰が……あんな奴に連絡なんて……。