私がアイツに恋する時。



「ただいまー。」

今日はママが家にいる。


だからって特別なことはなにもないけど。


自分の部屋に入って勉強を始める。


あ……忘れてた。


「ただいま。友哉。」


何度見ても不思議に思う。

なぜ写真の中だけなのか。

なぜ友哉に似ているのが中林なのか。


あいつに関わるのってもうただの被害者だよ。



ぼーっと考えながら筆箱を開けた。

あ…そういえばペンのインクきれてたんだけっけ。


仕方ない。


買いに行こ。


制服から私服に着替えて近くの文房具屋さんに行った。


えっと……ペンは…と。


「結局会うんだね。」


ゾク…。

この声って……。


こんなとこでも会うの?


「……。」

振り返らなくたってわかる。


どうせあいつ。 


無視してペンを探す。


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