私がアイツに恋する時。


早希たちと昼ご飯を食べながら今日は時間をちらちらと見ていた。


ほぼ毎日廊下であうせいであいつが廊下にいる時間覚えちゃった。



タイミングをはかって廊下に出た。




ほらね。




ちょうど中林が教室を出るのが見えた。


走って近づく。



「ねぇ。中ばや……「中林くーん。」」



中林を追いかけてもう一人が教室から出てきた。

見るからに中林狙いの子。




「ん?何?」

「食堂行くんでしょ?琴奈(ことな)もついていっていい?」

「ったく……しょーがねーな。いいよ。」




へぇ。

いつもこんな風に女の子を引っ掛けていくんだ。



2人のやりとりを3メートル先で見ていた私。



そしてその様子を見て固まってしまっていた。



「ほら。行くぞ。」



私にはまるで気づかない。


「あ…。」



ようやく中林の目に映った私。



「誰?お友達?」



琴奈という子が言った。


中林のほうは私を見て少しだけ…驚いていた感じだった。



言うなら……今?



「あのほら…昨日は…「さぁ……。知ら
ね。」」



一瞬で目をそらされ、バカにしたような顔で琴奈さんの方を向いて笑った。




「え………。」



気が付いたらもう私の隣を通り過ぎ、2人は食堂の方へ。

いつもみたいに……なぜか怒りの感情が出てこない。


そのかわり、もやもやしたものがさらに広がった。



どうして?



何なの?これ。


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