私がアイツに恋する時。
 


大嫌いなはずなのに。

嬉しいはずなのに。


少し頭が混乱しながらも教室に戻った。



「どこ行ってたの?急にどっか行ったりして。」

「あ……トイレ。」



無理な笑顔をつくって笑う。


最近……雄介君の前以外で自然と笑ったっけ?


別に……早希たちのことを信用してないわけじゃない。



ただ弱いところを見せて……中学の頃みたいになりたくない。



………怖い。


「ねぇっ。賀菜。」

「な…何?」

「ぼーっとしちゃって。結局雄介君とのデートいつにするの?」



デートって…別に付き合ってる訳じゃないのに。


でもまぁ。

基本土日は暇かな?



だけど、せっかく雄介君と遊びにいけるんだったら服とかかわいいの着ていきたい。


恥ずかしくないように。

服買いに行く日も入れると……。



「2週間後…くらいかな?」

「いいけど…テストは?」

「あ…忘れてた。」

「じゃあ……テスト終わった次の日の土曜日。つまり3週間後ね。」



結構あとだね。


6月入ったくらいか。


< 74 / 193 >

この作品をシェア

pagetop