リアルラヴァーズ
私の恋人はSnowDarkの藤原稜弥。
やっぱり、この人は凄い人なのだ。
どうして、隣が、私なんだろう。
芸能界には、もっとキレイで、スタイルの良い人はいっぱい居ると思うのに……。
いつも思う。
「今度さ、ドラマやるんだわ」
ポツリと呟く、りょうの声。
私はすぐさま、明るい声で取り繕う。
「へぇ、凄いね! どんなドラマ? 面白いの??」
「脚本はオリジナルだけど、こってこての恋愛ドラマらしい。雑誌のインタビューもいくつか受けたから、来月辺りには多かれ少なかれ掲載されるかも」
夏のドラマも放映されたばかりなのに、もう秋のドラマの制作を始めるなんて、何だか早い気がした。
裏ではそれが、当たり前なのだろうか?
「主演?」
「まさか!」
「りょう位の人気なら、主役をいつやってもおかしくないと思うけど」
私は率直な感想を述べる。
というか、そういった仕事が今まで無かったのがおかしいくらいだ。
「おれは、どっちかっていうと主人公の女の子を取り合うライバル役」
それなら出番も多く、いい場面も多そうだ。美味しい役どころになるかもしれない。
「役柄としては、うん、お前に似てるんだよな」
「は?」
私に似てるとは、一体……。