リアルラヴァーズ
「いわゆるおたく、思考な人間の役だよ」
ああ、成る程。
「別にいいじゃない、オタクだって」
「別に悪い、なんて言ってねーよ。オタクだって人間で、良い奴だっているのは知ってるし……」
そうなのだ。
彼は、私がそういった思考の持ち主だと知っても、一人の人間として観て、一緒に歩いてくれる。
もちろん、偏見的な目で見た事もあるかもしれない。
それでも、普通に接してくれるのが私はとてもありがたく、嬉しいのだ。
「ありがと」
……それにしても、主人公の女の子を取り合うライバルがおたくとは、一体どんなドラマなのか、不思議で仕方が無い。一体何をやらかす気だろう。
「あ、それとさ、この話秘密な。まだちゃんとした記者会見とか何もしてないし」
「わかってます! でも、そんな大事な話、しちゃって良かったの?」
「まあ、お前信じてるし……個人的にも、メンバー的にも、別に堕ちるなら堕ちるで全然構わないからさ!」
その言葉に、私はいつも勿体無さを感じる。
りょうの話によると、SnowDarkの5人は、本当は芸能界を辞めたがっている
そうなのだ。