上司がキス魔で困ります

「あ、あの」
「キスしよう」


 そして唇が重なった。


「んっ……」


 ちゅうっと唇の表面を吸われて、ビクンと震えると、課長は薄く笑って私の頭を撫でた。


「いつになったら慣れるんだろうな」
「な、な、慣れるとは、思えないのですがっ……」


 だって、好きな人にキスされてどうしたら平常心で居られるんだ。

 ブーケを大きめのガラスのコップに挿してテーブルの上に置いた。

 自分で花なんて買ったことなかったけど、華やかになるんだなぁ……。
 今度自分でも買ってみようかな。


「あの、私今からチーズケーキを焼くので、よかったらそこでテレビでも見ててください」
「手伝うよ」



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