上司がキス魔で困ります

 ま、ま、ま、まさか!


「あっ、アラタ、向こうっ……!」
「えっ、あっ!」


 安良田は即座に立ち上がり、超笑顔で彼女に近づいていく。

 何を話しているかはわからないけれど、周囲にお客様がいるからか、女の子はなんとも緊張した様子で安良田の言葉に頷いたり、首を振ったりしている。


 大丈夫だよね?
 変にもめたりしてないよね?


 ドキドキしていると、間も無くして安良田がスキップでもしそうな勢いで戻ってきた。


「デートの約束してきた」
「ええっ!?」


 展開はや!
 これがリア充か!!


「やー、春川ちゃんのおかげだよ。ありがとう。どうぞたくさん食べていってくれ給え」
「いやビュッフェだしね……」



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