上司がキス魔で困ります

 スマホをそのままバッグの中にしまいこみかけ、ふとミノリと会おうと話していたことを思い出した。

 メッセージを送ると、
【ちょうど今仕事終わったとこ!】
と、返事が返ってきた。


【飲もう!】


 くそっ、飲んでやる!
 大人だから、飲んでやるっ!!!!


------


「うう……うまい……龍さん、もう一杯……」


 ここはミノリが常連のバー【俄(ニワカ)】だ。
 駅から少し離れていて、裏通りを一本入ったところにある隠れ家的な場所。


「めぐ、大丈夫? 私は明日休みだからいいけど、めぐは仕事でしょ?」
「仕事だけど飲みたいんだよ。酔いたいのっ!」



< 148 / 188 >

この作品をシェア

pagetop