上司がキス魔で困ります
うそ、なんで?
でもどこからどう見ても、良悟さんだ。
そして良悟さんは床に座り込んだ私を見て、急いで駆け寄ってきて、抱き起こす。
「来るのが遅くなってすまない」
優しい手に、熱に。ああ、彼はここにいるんだって、ぐうっと熱い塊がこみ上げてくる。
「な、なんだね、君は!」
「春川の上司です」
「そして同僚です!」
さらに部屋に飛び込んできたのは、なんと安良田だった。
「あっ、アラタ?」
なんで安良田がここに!?
ポカンとしていると、良悟さんは私を立たせ、荷物をかき集めて安良田に渡す。