上司がキス魔で困ります

 さあ来い!

 昨日散々覚悟したんだ。

 遠恋、どんと来い!

 金(定期&積み立て)ならあるぞ!


「わかってる……? そうか、よかった」


 良悟さんは私の手を両手でしっかりと握ると、切れ長の目を熱っぽく輝かせながら私の額に口付ける。


「春川めぐさん。俺と結婚してください」
「はいっ……!」


 あれ?

 今なんて?

 遠恋は?


「ああ、良かった……フィンランドのこと、安良田から聞いたって聞いて、正直断られるかと思った」


 良悟さんははあっとため息をつき、そのまま私の背中に腕を回す。


「めぐ、愛してる。必ず幸せにする」



 ええっ……えええええーーーー!!!!



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