上司がキス魔で困ります
「あっ、心配しないで。めぐちゃんのことは生まれてからずーっと大好きだよ。そして死ぬまで好きだから」
きれいな目をして蘭ちゃんは熱っぽくささやく。
「別に心配してないよ」
っていうか、その愛情の振り方間違ってるから彼女に飽きちゃうんじゃないかな?と思ったが黙っていた。
「ああよかった。俺の愛はちゃんと伝わっているんだね」
蘭ちゃんはたまにこういうピントがずれた発言をする。まぁ、ワザとだろうけど。
それから蘭ちゃんは機嫌よく私の剥いたりんごを食べ、身支度を整え出勤して行った。
「よし……出て行った……」
蘭ちゃんが間違いなく出て行ったのを確認して、課長にメッセージを送る。
【お昼くらいに来てください。改札まで迎えに行きます。】