四国周遊紀

雨の日の電車は非常に面倒だ。普段、電車通勤をしない人も乗るため、まずもって社内の人口密度が高くなる。冬ではないから寒くはないが、夏特有のじめじめとした湿気が漂う。

…そして、傘。普通の長い傘ならば、たたむのもあまり苦労しないが、折りたたみ傘の場合は中々面倒である。普通ならばまとめる紐を持って、 くるん 、と出来るのに折りたたみだとそうもいかない。持ち運びには便利だが、強度やこういった点が中々困るのだった。

が、この日はお盆明けで夏休みだったため、人口密度も超過密という程でもなく、ぼんやりとしながら揺れと眠気に耐えていた。そんなこんなで揺られること数十分、目的駅に到着した。

アナウンスと共に開いた扉を抜けて、改札を目指す。あともう一本乗り換えなくちゃな~、と上の案内表示を見ながら進む。改札を通り列に並び、電車に乗った。

あともうちょっとだ!
< 2 / 9 >

この作品をシェア

pagetop