あったか☆ドーナッツ
みんなの台詞がぼくを突き刺した。あまりにもぼくにあてはまる内容だ。そうか、みんな、最初からぼくにこの台詞をいいたくて、ぼくを主人公にしたんだ。ひどい、ひどい、ひどい。



「……だよ」
「友則?」
「ぼくには無理なんだっ!」
「友則くん?!」


ぼくは教室を飛び出した。全速力で廊下を駆け抜ける。階段を一段飛ばしで降り、昇降口に猛ダッシュした。靴に履き替えて、かかとを踏んだまま、校門から外に出た。

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