ネコと上手に付き合う方法
「あ、西谷先輩の声だ。」
「え、どこに?」
「……………ほら!」
「お、亜璃ちゃ~ん!小乃美ちゃ~ん!」
大翔がご機嫌で小乃美ちゃん達に手を振る。
亜璃ちゃんのテンションは低く、軽い会釈だけ。
「こんにちは♪」
それに比べて小乃美ちゃんは、まるでご主人様の帰りを待っていた猫のよう。
そういえば、モコも玄関を開けるといつも座ってお出迎えしてくれてたっけ。
「おい俊、何ニヤニヤしてんだ?気持ちわりぃな。」
「お前の顔の方が気持ち悪いわ!」
微笑ましい思い出をバカにされた気がして、思わず大翔に暴言。
「なんで俺が亜璃ちゃんのツンが見れてテンション上がってんの分かったんだ!?」
予想外の返しに、俺の可愛い思い出は消えていった。