ネコと上手に付き合う方法



「マジでか!?」



亜璃ちゃん達と帰ることになった俺は、大翔にその事を伝えると、



「俊はいい奴だな~。」



急に肩を組んで来た。暑苦しい…



「おれ、今度のライブに亜璃ちゃん誘っちゃおっかな♪」


「気がはえーな。」



やれやれ。



でも、友達の恋路を見守るのも、たまにはいいか。



「そうそう。どうでもいいけど次のライブはお前の誕生日だから来いよ。」


「俺の誕生日をどうでもいいという奴のライブに誰が行くんだよ。」


「まぁまぁ。そしてそのまま、おれらのバンドに入ってしまえ。」


「やだよ。」


「なんでだよ。俊の声だけ、超欲しいのに。」


「俺のありがたみがちっとも分からないお前に付き合うのは学校だけで充分だ。」


「俊もなかなかのツンだなぁ~。」



そんな鬱陶しい大翔だが、実は大翔達のバンド、嫌いじゃない。



「チケット、もちろんタダだよな?」


「友達価格で。」


「ふざけんな!もう、ぜってぇ行ってやんねぇ。」


「冗談だって!俊君ってば、すぐ本気にするんだから♡」



俺は大翔の最後の言葉は聞こえなかった振りをしてスタスタと教室を出た。


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