ネコと上手に付き合う方法



そんな日々が過ぎ、相変わらず小乃美ちゃんには無視されっぱなしの俺。



なんか流石にこうも続くと、そろそろ心が折れそうだ。



なのに昼休みには再び校舎裏へ。



俺、何してんだ?



いつもの所にいる小乃美ちゃんを確認した瞬間、俺は焦って木の蔭に隠れた。



なんで、今日は起きてんの?



恐る恐る顔を覗かせると、



「西谷先輩、何してるんですか?」


「うわっっっ!!」



後ろから小乃美ちゃんが声を掛けてきた。



「べ、別に何も?」


「ぷっ、動揺しまくりじゃないですか。」



突然笑い出す小乃美ちゃんに、俺はどうしていいか分からない。



「小乃美ちゃんこそどうしたの?ずっと俺のこと避けてたのに。」


「それは、私の勝手な思い込みで…。すみませんでした。」



はて、今度は何に謝られているんだ?



「亜璃ちゃんから聞いたんです。先輩、いつも私のこと守ってくれてたんですね。」


「え…何、バレてたの?恥ずいじゃん。」



それに、上目遣いでそんな恥ずかしそうに言うなよ。こっちがドキドキするわ!



「だから、今日からは一緒にここでお昼寝しましょ♪」


「なんだそれ。」



でも、それも悪くない。



そう思う俺は、いつの間にか君に会うことが当たり前になっていたようだ。


< 9 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop