ネコと上手に付き合う方法
そんな日々が過ぎ、相変わらず小乃美ちゃんには無視されっぱなしの俺。
なんか流石にこうも続くと、そろそろ心が折れそうだ。
なのに昼休みには再び校舎裏へ。
俺、何してんだ?
いつもの所にいる小乃美ちゃんを確認した瞬間、俺は焦って木の蔭に隠れた。
なんで、今日は起きてんの?
恐る恐る顔を覗かせると、
「西谷先輩、何してるんですか?」
「うわっっっ!!」
後ろから小乃美ちゃんが声を掛けてきた。
「べ、別に何も?」
「ぷっ、動揺しまくりじゃないですか。」
突然笑い出す小乃美ちゃんに、俺はどうしていいか分からない。
「小乃美ちゃんこそどうしたの?ずっと俺のこと避けてたのに。」
「それは、私の勝手な思い込みで…。すみませんでした。」
はて、今度は何に謝られているんだ?
「亜璃ちゃんから聞いたんです。先輩、いつも私のこと守ってくれてたんですね。」
「え…何、バレてたの?恥ずいじゃん。」
それに、上目遣いでそんな恥ずかしそうに言うなよ。こっちがドキドキするわ!
「だから、今日からは一緒にここでお昼寝しましょ♪」
「なんだそれ。」
でも、それも悪くない。
そう思う俺は、いつの間にか君に会うことが当たり前になっていたようだ。