役立たず姫の一生〜永遠の誓いを貴女に〜
数日後。
エレーナの要望はティーザ候にあっさりと受けいれられ、俺達はティーザ城から北に少し離れた、丘の上にある軍の営所を訪ねることになった。
「え!? 馬に乗れるんですか?」
自分の馬にエレーナを乗せるつもりで準備をしていた俺に、彼女は当然のように自分の馬を要求した。
「アゼルはお馬鹿さんねぇ。
馬に乗れない人間が剣の訓練をしたって意味ないじゃないの。当然、乗馬も習得してるわよ。
あ、あそこの葦毛の馬がいいわ」
エレーナはすたすたと厩屋に向かっていってしまう。
そりゃ、まぁ、軍人の話ならその通りだけれど・・・
俺が無知なだけで、王家に生まれたからには男女関係なく馬やら剣やらを嗜むものなのだろうか。
物語に出てくるお姫様はたいてい刺繍を趣味にしていたけれど、あれは幻想だったのか・・・。
「アゼルー。 先に行くわよ」
釈然としない思いを抱える俺を置いて、エレーナは颯爽と馬を走らせていった。
乗馬はかなりの腕前のようだ。
エレーナの要望はティーザ候にあっさりと受けいれられ、俺達はティーザ城から北に少し離れた、丘の上にある軍の営所を訪ねることになった。
「え!? 馬に乗れるんですか?」
自分の馬にエレーナを乗せるつもりで準備をしていた俺に、彼女は当然のように自分の馬を要求した。
「アゼルはお馬鹿さんねぇ。
馬に乗れない人間が剣の訓練をしたって意味ないじゃないの。当然、乗馬も習得してるわよ。
あ、あそこの葦毛の馬がいいわ」
エレーナはすたすたと厩屋に向かっていってしまう。
そりゃ、まぁ、軍人の話ならその通りだけれど・・・
俺が無知なだけで、王家に生まれたからには男女関係なく馬やら剣やらを嗜むものなのだろうか。
物語に出てくるお姫様はたいてい刺繍を趣味にしていたけれど、あれは幻想だったのか・・・。
「アゼルー。 先に行くわよ」
釈然としない思いを抱える俺を置いて、エレーナは颯爽と馬を走らせていった。
乗馬はかなりの腕前のようだ。