海 に 溶 け る 。
あたしは煙草をくわえ火をつけようとした。
瞬間、くわえていた煙草をシュルリと奪われた。
「テメー何すんだよ」
「未央、いくつだよ」
「17だよ。うっせーなー!何が悪いんだよ?!返せよ!」
威嚇しながら声をあらげる。
「未成年の喫煙は法律で禁止されてる。そんな小さな体で煙吸って肺を潰す気か?」
「今更どうなってもいいんだよ!なんなら死んだっていいよ別に!」
あたしの叫び声が車内に響きわたり、そのあと急に静かになった。
「そんなこと言うな」
低く落ち着いた声がぽつりと落ちてきた。