話をしよう。
「結婚式いつだっけ?」
「2週間後」
「...そっか」
「ちゃんと予定、空けといてよね」
「...はいはい」
そう言って啓太は、残りの珈琲を飲み干した。
「じゃあ、そろそろ寝よっか」
そう言って私は、薄いピンクのカップを持って立ち上がった。"貸して"と空っぽの啓太の持つ、薄い緑のカップに手を伸ばす。けれど、啓太はカップを離さなくて、どうしたのかと顔を覗きこもうとしたら、啓太も立ち上がり、見上げる私を真っ直ぐに見た。
「...どしたの?」
「......」
「啓太?」
「...結婚おめでとう」
そんな突然の言葉に、ただただ驚いた。