いちご飴。
「ねぇ小夏。その先は僕が言いたいな。」


本屋さんも私に我儘言うんだって


「わかった。」


「小夏。僕の特別になってほしい。」


「うん。」


嬉しくなって


「小夏。好きだよ。」


「うん。」


我儘が少し好きになりそうだ


「小夏。おいで。」


本屋さんの腕の中はすごく暖かくて


私だけの世界がここにもあるんだと


柄にもなく少しそう思った。
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