いぬorひと
その後向かい合わせに座って話すことにした。
最初にノラの質問に答えてやることにした。
「ドライヤーをかけているあいだにお前が寝たからベットまで運んだ。
私が家を空けたのはこれらを買うためだ。」
そう言ってのらに襲われたとき思わず放り出してしまったビニール袋を手繰り寄せ
中身を出した。
「これ、犬用の・・・・・」
「ペットショップに行っていた。何もないままでは生活しづらいだろう。」
のらは一時停止して・・・・
「お前、俺を飼うきか。」
「とりあえずはノラの傷が癒えるまでだ。」
「傷が癒えたあとはどうするつもりだ。」
のらは真剣に聞いてきた。
ずっと聴きたかったのだろうか?
「別にのらの好きにすればいい。
うちにいるでも
出ていくでも
私はどちらでもいい。」
のらは目を見開いた。
「お前、俺を売ったり、変な研究者におれを明け渡したりしないのか?」
「愚問だな。
私はマスコミに騒がれるのは好きじゃない。
それにこれといってお金にも興味もわかない。
たんなる犬や人間ならそこらじゅうにいるからな。」