いぬorひと
「・まあ、そうだよね。」
花蓮は微妙な顔をしていった。
その反応は妙にしっくりこなくてじっと花蓮を見ていると。
すると花蓮は私から顔をそらして思い出したように言う
「っ、そ、そういえば!
みかん、みかんどこいったのかなぁー。」
・・・・・・・・わかり易すぎる。
挙動不審な行動。
どもってる声。
不自然な問の内容。
・・・・大体、猫は気まぐれだろう。
みかんとてそれは例外ではない。
あいつはほかの猫より賢いが、行動はまばらだ。
うちに帰ってくる時間もまちまちだ。
だから今更その問をするのはあまりにおかしな話だ。
さては私に言えないようなことを考えたな。
探るような目線を送ると、
「、うぅ」
気まずそうに目をそらして
・・・・うめいた。
、図星か、
言いたいことがあるなら、さっさと言え。
そんな言葉とともに鋭く視線を飛ばしてみる。
すると花蓮は意味を読み取ったらしく、
ゴクリ
つばをも飲み込む音がした。
ダンッガタッ
その時、私の部屋から物音がした。
ガウガウゥガルルルルルルルルルルル
なーごー、にゃあああああああああああ
そのあとすぐ二頭の声がした。
「え、みかん?」
「・・・・あのバカ犬」
花蓮はなぜだか逃げるように私の部屋を行く。
私はというとあの二匹がどうなっているのか容易に想像できたので
あるものを取りに洗面所へ向かった。