いぬorひと







私はしっぽを垂らし、




しゅんと






しているノラの背を見つけた。







「ノラ!」






私は努めて優しい声を出した。







がノラは振り返らない。







私はそれを見て静かに隣に座る。





私は怪我がない頭をそっと撫でた。








反応がないのらの顔を見つめた。






覇気のなくなった顔は







何かを耐えるように










目を閉じていた。








それがなぜだか泣きそうに見えた。












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