いぬorひと
私はのらを慰めるように頬に手を添える。
そしてまっすぐのらを見つめて。
「嫉妬していたのか・・・?」
その言葉にノラは目を見開く。
私はそれに構わず目線を前に移して続ける。
「・・・・・宏さんが言っていた」
『俺、のらに悪いことをしたって言ったろ』
私は無言で続きを促す。
『おそらくのらは
ぴょん吉に嫉妬したんだ』
は?
私は思わず
破顔
してしまった。
『ぴょん吉
お前に飛びついたのが原因だと思う
だからのらに誤っておいてくれ。
ぴょん吉もきっと悪気はなかっただろうからさ。』