ハレときどきアメ~涙の裏にあるヒカリ~
「俺、八代洸輝(やしろこうき)。みんな洸って呼んでるからそう呼んで」
洸輝……なんとも輝かしい名前。
「あたしは、吉木彩葉だよ。彩葉って呼んでね」
みゆちゃんや小児病棟の子たちと1時間ほど遊んでみんなそれぞれの部屋に戻った。
帰りは洸くんと同じだった。
「ねぇ、洸くんって何年生?」
「中学2年生。」
「あたしと同じだよ。」
「まじっ?奇遇だな!」
あたしたちは笑いあった。
「あー…彩葉、まだ時間とか大丈夫?」
「うん。大丈夫だけど」
「ちょっと話していかねぇ?」
ふたりでフリールームのソファーに座った。