俺様同居人とヒミツの関係!?
「うちの才賀は臆病なので、きっと彩音ちゃんに手出しできないと思います。ね、あなた」
あなた――そう言われた男の人は、奥の方で紅茶を淹れている。四人分だ。
「そうだねぇ……才賀は君と離れて暮らしていたから、あまり女性に慣れていないだろうね」
「やっぱり、才賀を産んですぐイギリスに来たのはまずかったかしら……」
するとママが「いいえ」と窓際に立って答えた。
「木下さんがイギリスで人脈を作っていてくださったおかげで、今回この大きなプロジェクトを成功させることが出来たんですもの。
親がこれだけ立派なら、子どもだってその姿を見て大きくなるものよ――必ずね」
フフと笑うママに、パパがまた青い顔をする。