ゆいちゃんと孤独



ゆいちゃんはそのことに気付き、ぼっちんの寂しさや切なさを感じました。
そして、ぼっちんがいなければ自分がこうしていられなかったことも知りました。
ぼっちんのおかげで、ゆいちゃんは愛されていることを感じられるようになりました。

全部ぼっちんのおかげだということに気付き、ゆいちゃんの目頭は熱くなりました。
ゆいちゃんは悲しいような嬉しいような不思議な気持ちになりました。

ぼっちんは自分のことを悪者だと言っていたけれど、やっぱりぼっちんは正義のヒーローなのだと、ゆいちゃんは思いました。


「ありがとう、ぼっちん」

そしてゆいちゃんは、やっぱりぼっちんのことが大好きだなと思いました。
















「今回の人は、不思議な気持ちにさせられたな」

ぼっちんは小さな声で呟きました。


ゆいちゃんの心は愛で満たされました。
ゆいちゃんの心に空いた隙間は完全になくなりました。

だから、ぼっちんはゆいちゃんの心からまた次の人の心へと向かっています。



「好き・・・・か」


小さな孤独の塊は思います。

嫌われていると思っていた自分の存在は、実は愛されていた。
なんて、なんて幸せなことだろう、と。


人を救う小さな英雄は思います。

悪者でも、人を幸せに出来ると。
これからも、小さな詰め物として、悪者として、人々を救っていこうと。








ーENDー-------
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