影姫にあいを
倒れたら負け
「み……さ…!みかげ…ん?美影さん……」
結衣くんの呼びかけで目が覚める。
あれから数時間ほど寝ていたらしく
体は軽くて痛みもましになっていた。
「総長が呼んでます!」
「……ありがと。」
少し眠気が残る頭で龍哉が居るであろう幹部室に向かう。
扉をぐっと開けた。
ガチャッという音と重たい扉の感触がどうも好きになれないな。
「龍哉?」
「美影、起こして悪い。
潰してほしい族があるんだ。」
「どこに倉庫があるの?」
族の名前なんてどうでもいい。
龍哉に頼まれたそれだけが潰しに行く理由だから。