影姫にあいを
ほの暗い倉庫の外観はいかにもといった感じだった。
そしてゆっくりと中に入って行く。
「カッ影姫だっ!」
カゲヒメって私のことなんだ。
1人のスキンヘッドが1番早く私に気づく。
私は1つも話さないで確実に族を潰している。
いつも制御できない体を倒れないと約束したからといって制御できるはずもなく、倒れる寸前まで暴れまくる。
そして総長も倒れて、私は意識を失いかける。
それでもなんとか近くにあったお酒のビンを割って割れたかけらを1つ握りしめしゃがみこむ。
痛みで脳が覚醒していく。
ドクドクと流れる血が腕を伝ってぽたぽたと落ちていた。