影姫にあいを

震える声を絞り出した。




「はぁ……はぁ……
やっと、俺を選んだ。」



聞こえるはずのない声と居るはずのない優。

本当に死ぬのかも。

「優なの?本物?」

「俺のこと疑うの?
会えなくて死にそうだったんだけど。」

それはやっぱり優のようだ。

私の手足に絡んだ鎖を解きながら息を吐く。

「美影の肌にこんな傷付けてあいつら絶対許さない。」

私の手足には赤く鎖の後が残っていた。

それに痺れて立つことが出来ない。





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