影姫にあいを

するとストンとソファに降ろされて近くあった箱を横に置いた優。

その私の前に座った。

「先に手出して。」

「ん。」

ガラスを強く握った方の手を出す。

力があんまり入らなくて痛い。

一応縫わなくて済んだけどそれもぎりぎりセーフだっただけで、結構深い傷。

優が消毒液とコットンでトントンと叩く。

痛いし染みるけどやって貰ってるるし我慢しなきゃ。

「痛いって言っていいよ。」

「えっ?」

なんでバレたんだろ。多分無表情なんだけどな。

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