影姫にあいを

優の肩に手を置いて優が私の手にぐるぐると包帯を巻いていくのをぼーっと眺めていた。

そういえば聞きたいことあった。

「ここって優の家?」

「そうだよ。俺が20歳の時から住んでる。だから俺今24歳。」

優って結構年上なんだ。
私が高3だから結構離れてる。

学校なんてここ最近行ってないけど。

「私は18歳だけどもう知ってるか。」

だってハッキング出来るんだもんね。

「もちろん。でも年齢とか名前とかそれぐらいしか調べてない。」

「家のことは知らないの?」

「うん。美影から聞きたかったから。
話したくなかったら教えてね。」

全部知ってるわけじゃないんだ。
でももう親のことは諦めてるから話せる。

「あとで話すね。」

「うんじゃああとで聞く。
よしっ次足出して。」

手の手当を終えて次は足らしい。
鎖の痕が……。


< 57 / 76 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop