イタミ
私は自分の机への準備をすると、神崎さんの方へと向かった。



神崎さんは椅子に座ってじっとしている。






「大丈夫?疲れたよね?」


私が聞くと、神崎さんは怯え目を向けた。



「前野さん。まだ戻れるんだよ。いいの?」

神崎さんはまだ私のことを心配している。




優しい。





「うん。もう決めたから…。」






私は不安な気持ちもあったけど、そう答えた。



もう見ているだけはやめるんだ。




神崎さんを1人にしない。






私が答えた直後、教室の扉が開いた。



美山がきた。





私たちの方を見て、 驚いたような顔をして、笑った。












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