イタミ
今は夏休みが明けてからちょうど1週間で、教室の中はすこぶる暑い。



私は自分の席の近くで友達と話しながら君を見ていた。




彼女達にかこまれている君を。






「ねー。あんたさー、まだ学校きてんの?夏休み中に消えろって言ったじゃん。」




イジメグループの中心の、美山璃子(みやま りこ)が君の机に手を置きながら言う。


君は机を見つめたまま何も答えない。



「おい、聞いてんのかよ。」



璃子と仲の良い、まみが君の綺麗な髪をつかんで引っ張る。



君は痛みに顔を歪ませて、彼女達を見つめた。




君の顔は恐怖に覆い尽くされてて、

以前のような凛とした、キレイなきみはどこかへ行ってしまったようだった。




その事が私はホントはすごく悲しかった。





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