イタミ
「…ちよ、ちーーよ!!」



目の前で手を振られて驚く。




君のことを考えすぎて聞こえていなかった。



「だいじょうぶ?ぼーっとしてたけど。」



「うん!だいじょうぶ。ごめんね。」



未夢が心配したように私を見ていた。


「あんまりあっち見てないほーがいいよ。こっちに火花飛んでくんの嫌でしょ?」



ちづるがそう言う。

その言葉に胸が痛い。



そんなふうに思うのはダメなんじゃないかと、思いながらも、私はそんなこと言えない。



二人に嫌われるのが怖いから。


それに今だって、イジメている彼女達に何も言うことが出来ないんだから、


結局同じなんだ。





「うん…。そうだね。」




私はモヤモヤした思いを隠しながら、ちづるの言葉にうなずいた。






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