*ハツコイの味*-空色のキミに-
気がつくと校舎裏まで来ていた。
一回も来たことのない校舎裏。



誰もいなくてただ、少し肌寒い風が私の頬を撫でるだけだった。




私は勢いに任せてしゃがみこむ。




……バカみたい。

それだけが心の中で響いていた。
誰がいったわけでもないのにな……。




ほんとは薄々感じてたのに。
なんで私は気づけなかったのかな……??





「……ははっ」



 

ポタリ……。




口から漏れでた乾いた笑いと一緒に、私の目から流れた雫は剥き出しの地面を静かにぬらした。




……なんで?



なんでナミダがでるの……?




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