*ハツコイの味*-空色のキミに-
荷物を置こうと思ったら、奥の壁に人影が見えた。
その人影は、荷物を抱えている私には最初ぼやけて見えて。



それを誰かと認識するのには時間がかかった。



……誰??
荷物で目が見えない!



誰か気になるのに~……!!



一生懸命顔を出せるように体を動かす。
動かすとゆーか……跳ねた??



私がこの体勢から視界を広くするには跳ねるしかなかった。
ふらつく足を必死で跳ねさせた。



それをしばらく繰り返すのち、大体見えてきた。
やっぱり、先生かな?


先輩とか…?




私はそんなことを思いながら目を凝らした。



が、数秒後。私の考えは崩れ落ちたのだった。
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