*ハツコイの味*-空色のキミに-
「ごめんね…泣いちゃって。」


「ん。へーき」    


ようやく涙が落ち着いてきた私は目を赤くさせて命くんを見た。



さっきの命くんではなくて、のんびりと窓枠に乗って空を見ている。



命くんが見つめる空は命くんの瞳と同じ真っ青な空色。


それがなんだかとても遠いような気がした。




……さっきまではあんなに近かったのにな。
空色の瞳が手を伸ばせば届くキョリにあったのにな。


それが今では少し離れていて。


なんだかそれがさみしい気もした。
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