君色


佐倉先輩か…
まさかうちの学校で
高校生とはな

誰から見ても
絶対高校生には
見えへんわ…



「廊下走ってたし、急いでるんちゃうの?」



………あ゙っ



そのとき、
後方から足音がした


「嘉穂ぉ、何してんねん。遅いから迎えにきたったわ……誰?」



薫は恐い顔をして
佐倉先輩を睨み
あたしに聞いた



「この人、「君が彼氏くんか」


あたしが話してる途中に
佐倉先輩が口を出した




なんで、
薫があたしの彼氏だって
わかったんや?



「そのネックレス俺が作ったんやで」



…ネックレス
薫もおつけたんか
そりゃわかるわ



「どーゆう事や?」



「あのな、この人は佐倉裕也先輩。そのネックレスを買ったお店の店員さんで、作ったのも佐倉先輩。そんで、さっきあたしが携帯落としたところを佐倉先輩が拾ってくれてん」




「そーゆうことや。疚しいことなんもないから気にせんでええで。ほな、嘉穂ちゃんバイバイ」




そう言って
佐倉先輩は行ってしまった


「なんやあいつ。ムカつくやっちゃなぁ」



「そんなことないと思うで」


「嘉穂はあいつの肩もつんか?」



始まった…
薫のヤキモチ



「そうやなくて…」



「まあ、ええわ。嘉穂、授業サボろっか」



次はあたしの大嫌いな
数学…



「ええよ。どこ行く?」



「土手」



やっぱりね
薫はなぜか土手が好き

サボる場所はいつも土手




なんでやろ?
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