The Pacific War ～過去との遭遇～

翌日の朝、海軍大臣から連絡が入った。
内容は、俺の海軍配属についてだった。

「吉田勇樹ヲ正式ニ海軍ニ配属トスル。階級ハ中佐トスル」

こうして、海軍中佐・吉田勇樹は誕生したのである。

しかし、だいぶ得した気分だ。

普通、中佐まで昇進するには、海軍大学校を卒業し、長年軍人として生活するか、海軍兵学校を卒業して叩き上げで上り詰めるかのどちらかだ。

俺のように未来から来た凡人が中佐になるなど、他の軍人からしたらとんでもないことだろう。



ところで、今未来はどうなっているのだろうか。皆元気にやっているだろうか。俺は行方不明者扱いなのだろうか。

まあいい。未来に戻れる時が来るまで、軍人として過ごすのも悪くない。