指先からwas唇からlove【再公開】
そんな緒先といつの間にか付き合うようになった俺。
浮かれてた。
秘密にしとかなきゃ、あとあとメンドクサイのに。
「おい。笑いすぎ」
わかってたのに、つい、階段でコロコロ笑う緒先を見てたら、また抱き締めたくなった。
細いのに柔らかな感触。
これ、病みつきになりそうだ。
この俺の軽率な行動が、緒先をあんな危ない目に合わせてしまうなんて……。
良く考えたらわかるはずなのに、
やっぱり、俺は浮かれてたんだ。
他人の気持ちが分からないのは、俺の方だった。