指先からwas唇からlove【再公開】
もう三年にバレてしまったのだから、付き合ってるのを隠す必要が無くなった私達。
海也の口から、亜美ちゃんにその事を告げてもらった。
″海也くんは緒先先輩のこと好きですよ″
てっきり、喜んでくれると思っていたのだけど……。
【緒先先輩、
うちから海也くんを取らないで
うちを仲間外れにしないで】
彼女の悲痛の本音が、ラインで送られてきて、
そうではないことを知った。
……どうしたらいい?
答えはそんなに簡単には見つからない。
色んな人の気持ちを考えて結果が出せるほど、
私たちは大人じゃなかったから。
ーー十四才。
春を前に、私たちは、また秘密の恋を続けることに。