指先からwas唇からlove【再公開】
体育からの移動中、二年が主に使うトイレへと足を運ぶ。
良かった。
誰も使ってない。
スリッパを履き替えていると、
「あんた、超嘘つきやんね!」
凄く怒っている女の子のこえが聞こえた。
うわ。
誰かいたんだ。しかも上履きのままトイレへ。
「黙ってないでなんかいいなよ!」
「今までなにホラ吹いてたんだよ?」
ケンカ中? 私ってタイミング悪い。
チラリと見えた姿は、二年の中では悪そうにしてる目立ってる女子たちだった。
「海也さんの彼女ってお前じゃなかったんじゃん!」
聞こえてきた海也の名前に、また、彼をめぐったトラブルかと嫌気が差した。
しかも、
「やっぱり、生野って頭オカシイってマジだったんだ!」
囲まれていたのは亜美ちゃんで、
以前、深雪先輩たちが言っていたことを繰り返されてた。
きっと、病気のことだ、