指先からwas唇からlove【再公開】
マラソンは、男子が8キロ。女子が6キロ。

体育の授業を生理で休む女子が多い時期だと、
女の体育教師が嘆いていた。

女子より少し早めに走り出す男子。

「途中、抜け出したり、商店に寄ったりするんじゃないぞー」


「先生、海也に言ってるんじゃないのー?」

女子が彼をからかっていた。


それをシカトして、海也は皆と一緒に走り出した。

サボると思っていたから、それだけで意外だったのに、



「……ねー、海也、超速くない?」


一ノ瀬くん達を始めとする運動部の先頭グループと同じ位の速度で走っていた。



ビックリした。


走る姿が、本当のマラソン選手みたいにフォームがキレイだったから。




こんなに男の子に見とれたの、

生まれて初めてだ。













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