指先からwas唇からlove【再公開】
そして、珍しく海也が英語の時間にいる。
しかも、一ノ瀬くんの席に座ってしまっている。
つまり、隣だ。
失恋したのに、ドキドキする。
「今だけだからな」
海也が、一ノ瀬くんに頼んだみたいだった。
渋々、海也の席に移動していく一ノ瀬くん。
「……な、なんで、そこ?」
「別に。ちょっと気分転換」
良く分からない人だ。
「Good morning coat everyone.」
スーザン先生も、教室に入って挨拶をしたあと、珍しく海也がいて、いつもと席が違うので、まずそっちを見ているのがわかった。
そして、災難にも英語で話しかけられている。
「Do Mr. Kaiya and there look good?」