指先からwas唇からlove【再公開】
保健室まで様子を見に行ったり、こんなこと聞いたり、もしかしたら、もう気づいてるかもしれない。
私の気持ち。
「……なに、……唐突……」
海也の方が顔を赤くして、ちょっとビックリしてた。
その反応すら、私には切ない。
これが答えなのかな?
だけど、次に海也の口から出てきた言葉は、
「生野は放っておけないけど、そんなんじゃない。
母親同士も仲いいんだ」
また、私に期待を持たせる。
「ただの幼なじみ?」
「……うん、あ」
「海也くん!保健室の先生連れてきたよー」
何か言おうとした海也は、亜美ちゃんと養護の先生が来たことで、口を閉ざしてしまった。
「これ、縫わなきゃダメだよ」
養護の先生は応急処置をしたものの、これでは血は止まらないと判断。
急遽、病院へ。
放課後、彼の元へ鞄を届けることに。