指先からwas唇からlove【再公開】
本当にドキッとした。
今朝、亜美ちゃんからもそんなこと言われて、
こんな私でも、海也から好意持たれてるのかなって希望持ってたから。
「……それって、私が転校生でまだ珍しいからじゃないの?」
だけど、
それも始めだけなんじゃないかな、って。
学校に馴染んでいくうちに、飽きられてしまうんじゃないかなって、
自分に自信がないから、余計にそう思ってしまう。
「……転校生はそんなに珍しくないって。一年に一人か二人は入ってくるし、別にクラス替と変わらないじゃん」
「クラス替……」
「そっ、いくつかの小学校区が混ざった中学なんだから、よく知らない顔もあるし」
「前の中学は、小学校とみんな同じ顔だったよ。ここは都会なんだね」
「都会じゃねーし!どう見ても」
吹き出した海也は頭の向きを変えて、私のお腹の方を向く。
海也がの頭が少し動く度に、ドキドキして恥ずかしくなった。
お願い、じっとしてて。
あ、てか、
足、しびれてきた。