恋愛船〜jast two〜
「はぁい!じゃあ、つぎはあたしね〜」
ひとりの女子がそう言って、あとの3人もつぎつぎに自己紹介をしていく。
「えー4人とも南中だったの!?俺ら西中!すっげぇちけぇじゃん!え、てかあれじゃん。南中って、制服がセーラー服がかわいいって有名じゃね?」
興奮して早口になっている瞬を、心のなかで笑う。
「ねねね、そっちのイケメンくんは?」
声がしたほうをみると、金髪の女子が瞬に声をかけて俺のほうをゆびさしていた。
「こいつ無愛想で口数もすくねぇから俺がかわりに自己紹介しまーす!斗真って言って、こいつも俺とおなじで彼女募集中なんでっ☆」
「してねーよ」
好き勝手言いやがって。
「あっ、そうそう!あとふたりあとからくるんだけど、赤髪のほうが蓮で、栗色の髪のほうが秋ね〜。あいつら、入学早々よびだしくらってやんの」
横でケラケラと笑う瞬を横目に、コーラを飲みつづけた。
「ズズズッ───」
いつのまにかぜんぶ飲んでいたみたいで、そんな音が響く。
いれにいくのめんどくせー。
そう思いながらも、しぶしぶソファーから立ちあがって部屋をでた。