恋愛船〜jast two〜



部屋にもどってすこしすると、蓮と秋がようやくきた。


入学式早々遅刻した罰として、花壇の草むしりと水やりをさせられたとか。


それをきいた瞬は、「ガラじゃねぇ」って、ふたりをゆびさしてゲラゲラ笑う。


ふたりふえると、さらにもりあがる。






───プルルルル、プルルルル……


そんな音が部屋中に響きわたってスマホの時間をたしかめると、いつのまにか20時をまわっていた。


「あーはい、もうでます」


電話にいちばんちかくにすわっていた秋がとって、受けこたえをする。


「もぉおわりかぁ。あっというまだなー!」

「ほんとにね」

「またきたーい」


口々にそんなことをはなしながら、それぞれの荷物をまとめて部屋をあとにした。


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